新潟市西蒲区にある岩室温泉「自家源泉の宿 富士屋」。
時間が経つと色が変わる不思議な自家源泉のお湯や、あったかいおもてなしが、訪れる人に深い安らぎを与えてくれるんだ。富士屋の宿泊体験はもう別の記事で紹介してるけど、滞在をさらに特別にした夕食の体験は、これだけで記事にする価値がある。

富士屋が掲げる食のコンセプトは「地・食・美・健」。越後の大地が育てた豊かな食材を、素材の良さを最大限に引き出して「美しく健康に」味わうことを目指してる。
地元の野菜や越後山海の幸をたっぷり使った料理が出てくると聞いて、新潟ならではの旬の味覚への期待は高まるばかりだった。
この記事では、実際に体験した夕食を、空間の雰囲気から一皿一皿の料理まで、詳しくレポートしていくよ。
食事の舞台:寛ぎと温もりの空間

夕食の場所は、プランや人数によってレストランや食事処、または個室になるみたい。
私が宿泊した時は、個室のお食事会場「花祭」だったよ。



特に、プライベートな空間で気兼ねなく食事ができる個室は、多くの宿泊客から評判がいい。
落ち着いた雰囲気の中で、周りを気にせず、ゆったり料理と向き合える時間は、旅の醍醐味の一つだよね。家族連れや大切な人との特別な時間を過ごすのにもピッタリな環境が整ってる。

この落ち着いた空間は、富士屋のもう一つの魅力、きめ細やかなサービスをさらに引き立てる。
たくさんの口コミでスタッフの対応の良さが触れられていて、その明るさ、丁寧さ、温かさが心地よい食事の時間を作ってくれる。

料理が運ばれてくるときには、内容について丁寧に説明してくれるから、食材のことを知りながら味わえる。それに、アレルギーへの配慮や、お酒が苦手な人への配慮、食事量の調整なんか、一人ひとりの要望に柔軟に対応してくれる姿勢もあって、パーソナルなおもてなしの心が感じられるんだ。
プライベートな空間だからこそ、こういう細やかな配慮が心に響いて、ただの食事じゃなくて、満ち足りた体験になるのかもしれないね。
味覚の旅:一皿ごとに感じる新潟の旬


富士屋の夕食は、地元の旬な食材をたっぷり使った会席料理。
今回体験した冬の献立は、まさに新潟の冬の恵みが詰まった、心も体も温まる内容だったよ。
先付(Sakizuke - Appetizer)

まず最初に出てきたのは「冬の味覚の茶碗蒸し」。
冷えた体に、温かくて優しい出汁の風味がじんわり染み渡る。滑らかな舌触りの中に、冬らしい具材の旨みが隠れていて、これから始まる料理への期待感を高めてくれる一品だった。
膳彩(Zensai - Assortment of Small Dishes)


続いては、見た目も楽しい膳彩。
濃厚でクリーミーな「あん肝」、シャキシャキとした食感が心地よい「小松菜浸し」、そしてピリッとした刺激がアクセントの「蛸山葵和え」。
海の幸と山の幸がバランスよく組み合わされ、それぞれ異なる味わいと食感が楽しめる、お酒が進みそうな一皿だった。
鍋物(Nabemono - Hot Pot)


ここで登場したのは、なんと「鱈チゲ鍋」!
和食会席の中で、良い意味で意表を突かれた感じ。
冬が旬の鱈の旨みが、ピリ辛のチゲスープと絶妙にマッチ。フーフーしながら食べる熱々の鍋は、体の芯から温めてくれた。
お造里(Otsukuri - Sashimi)


日本海に面した新潟ならではの新鮮な海の幸、「本日旬の盛り合わせ」のお刺身。
内容は日によって変わるんだろうけど、この日は特に脂が乗った魚介が印象的だった。
とろけるような舌触りのものから、コリコリとした歯ごたえのものまで、日本海の豊かさを実感できる一皿。
焼物(Yakimono - Grilled Dish)

焼物は「鰤照焼」。
冬に旬を迎える鰤は、脂がたっぷり乗っていて、照り焼きの甘辛いタレと相性抜群。香ばしく焼かれた皮目と、ふっくらとした身のコントラストがたまらない。
ご飯が欲しくなる美味しさだった。
蓋物(Futamono - Lidded Dish)

蓋を開ける瞬間のワクワク感も楽しい蓋物は、新潟の郷土料理「のっぺ」。
里芋や人参、こんにゃくなど、たくさんの具材が優しい出汁で煮込まれていて、どこか懐かしくてホッとする味わい。里芋のとろみが特徴的で、滋味深い美味しさが口の中に広がった。
強肴(Shiizakana - Main Dish/Extra Dish)


コースの中盤で、さらに満足感を高めてくれる一品「牛網焼き」。
新潟県産和牛のステーキがジュージューと音を立てそうな熱々の状態で提供され、香ばしい香りが食欲をそそる。柔らかい牛肉の旨みが口の中で広がり、シンプルながらも力強い味わいを楽しめた。
酢の物(Sunomono - Vinegared Dish)

さっぱりとした酢の物には、冬の味覚の王様「ズワイガニ」が登場。
上品な甘みと繊細な身質を持つズワイガニを、酢の物でいただくのは、口の中をリフレッシュさせつつ、カニ本来の味をしっかり楽しめる贅沢な一品だった。
ごはんもの(Shokuji - Rice Course)

食事の締めは、やっぱり米どころ新潟が誇る「地元産コシヒカリ」。
艶やかで香り高く、ふっくら炊き上がったご飯は、それだけでご馳走。これに、味わい深い味噌汁と、箸休めにぴったりの「香のもの」が添えられる。
新潟のお米の美味しさを改めて実感する瞬間だね。
水菓子(Mizugashi - Dessert)


最後のデザートも手が込んでいた。
「さつまいもプリン」は自然な甘さで滑らかな口当たり。「無花果甘露煮」は上品な甘さで、プチプチとした食感が楽しい。「あずき求肥巻」は、もちもちの求肥とあんこの組み合わせが絶妙。
3種類の異なる甘味と食感で、大満足の締めくくりだった。
ドリンク


ドリンクは食前酒と食後にお茶が出てくるよ。
アルコールとソフトドリンクは別途注文が必要だよ。

全体として、今回の冬の献立は、鱈、鰤、ズワイガニといった冬の味覚をしっかり押さえつつ、あん肝やのっぺ、そして美味しいコシヒカリといった新潟らしさも感じられる、非常にバランスの取れた内容だった。
高級食材として有名なのどぐろやにいがた和牛が主役になることもあるようだけど、季節ごとに旬の食材を主役に据えた献立が楽しめるのも、富士屋の魅力なんだろうね。
新潟の恵み:こだわりの地元食材

富士屋の夕食がこんなに魅力的なのは、そのベースにある地元食材への深いこだわりがあるからに他ならない。
ここでは、料理を彩る新潟の宝とも言える食材たちに注目してみよう。
(※以下の表は、富士屋でよく使われる代表的な食材の例だよ。今回の献立とは一部異なる場合があるから注意してね)
食材 | 新潟特産 | 特徴 |
---|---|---|
のどぐろ | 〇 | 「白身のトロ」と称される上質な脂、豊かな旨味 |
にいがた和牛 | 〇 | とろけるような食感、質の高い霜降り、上品な甘み |
南蛮エビ | 〇 | 濃厚な甘み、とろける舌触り、鮮やかな色 |
コシヒカリ | 〇 | 際立つ甘みと香り、ふっくらした炊き上がり |
越後もち豚 | 〇 | きめ細かく柔らかい肉質、臭みがなく軽やかな甘み |
地元野菜 | 〇 | 旬の味わい、新鮮さ |
- のどぐろ: 日本海を代表する高級魚。新潟産のものは特に脂の乗りが良いと言われてて、そのとろけるような旨みは格別。旬は夏から秋って言われることが多いけど、一年を通して美味しく味わえる魚でもある。塩焼きや煮付け、刺身、寿司ネタとしても人気が高い。
- にいがた和牛: 新潟の豊かな自然環境と、コシヒカリの稲わらとか良質なエサで育てられた黒毛和牛。厳しい品質基準をクリアしたものだけが「にいがた和牛」として流通する。きめ細かなサシが作り出す、とろけるような食感と、肉本来の旨み、脂の上品な甘みが特徴。村上牛や新発田牛っていう地域ブランドもある。
- 南蛮エビ: 一般的には甘エビとして知られてるけど、新潟ではその色と形から「南蛮エビ」って呼ばれてる。透き通るような赤い体と、たまに見られる翡翠色の卵が綺麗。身はとろけるように甘くて、濃厚な味。旬は水温が下がる冬って言われてるけど、ほぼ一年中獲れる。
- コシヒカリ: 新潟県が全国に誇るブランド米。その抜群の味、香り、粘り、艶は、日本人の米に対する価値観を作ってきたと言ってもいいくらい。富士屋では、地元産の、時にはエコファーマー認定農家から直送されるこだわりのコシヒカリが出てきて、食事の満足度をさらに高めてる。
- 旬の野菜・果物: 料理の脇を固める野菜や果物も、地元・新潟、特に岩室温泉周辺や新潟市南区なんかで採れる旬のものが積極的に使われてる。夏には、みずみずしい浅漬けが美味しい「十全茄子」や、甘みが強い「枝豆」(弥彦村特産の「弥彦むすめ」も有名)、秋には滑らかな舌触りの「五泉のさといも」や香り高い食用菊「かきのもと」、糖度が高いイチジク「越の雫」 なんか、季節ごとに色々な地元の味が出てくる。
心に残る、新潟の味

岩室温泉「富士屋」での夕食は、まさに旅のハイライトって呼ぶにふさわしい、記憶に残る体験だった。
今回味わった冬の献立は、鱈チゲ鍋や鰤照焼、のっぺ、ズワイガニなど、季節感あふれる美味しい料理の連続で、大満足だったよ。
もちろん、多くの人が絶賛するのどぐろやにいがた和牛が主役のプランもあるんだろうけど、今回のように季節ごとの旬をしっかり味わえる献立も素晴らしい。ボリュームも十分だった 。

この素晴らしい食体験は、富士屋が掲げる「地・食・美・健」の理念をまさに表してるものだった。
越後の豊かな大地と海が育てた旬の食材("地・食")を、熟練の技で美しく仕上げ("美")、滋味深くて体に優しい料理("健")として提供する。その一皿一皿から、作り手の想いと新潟の風土が伝わってくるようだった。
落ち着いた個室での食事、そしてスタッフの温かくて丁寧なもてなしも、この夕食を特別なものにした要素だ。
新潟の豊かな食文化を、心からリラックスできる環境で、最高のサービスと一緒に味わいたいなら、岩室温泉「富士屋」での夕食付きプランは、強くおすすめできる選択肢だよ。
行くときは、公式サイトや宿のブログで最新の季節メニューや、特別なプランをチェックしてみるのもいいね。この宿での夕食は、きっと忘れられない新潟の思い出になるはずだ。
- 朝食レポ
- 岩室温泉「富士屋」の宿泊レポはこちら
岩室温泉「自家源泉の宿 富士屋」基本データ
住所 | 新潟県新潟市西蒲区岩室温泉693 |
---|---|
夕食時間 | 18:00~ |
夕食会場 | 個室あり |
電話番号 | 0256-82-4151 |
駐車場 | 最大80台(無料) |
アクセス | 北陸道「巻・潟東I.C」から国道460経由で約20分。 |
公式サイト | hotel-fujiya.co.jp/ |
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